国際文化学園では、来る6月13日(金)、14日(土)、15日(日)の三日間、東京・青山のスパイラルホールにおいて、「十二単〜襲ねの美」と題したイベントを開催いたします。宮様よりご拝領の十二単、束帯や、いにしえの時代の型紙をもとに再現した作品などを展示し、あわせて、十二単の着装をドラマ仕立てにしたパフォーマンスショーを行います。ぜひご来場いただきたいと思います。
今回の第六回オープンカレッジは、そのイベントに先駆けて、十二単とはどういうものかを、皆様とじっくり考えてみたいと思います。去る2001年4月に開催いたしました第一回オープンカレッジでは、「雅びへの誘い」と題して、やはり十二単の着装をご覧いただきましたが、今回は、十二単の成り立ち、文化的背景など、より学術的な内容を、講師の先生にわかりやすく、楽しくレクチャーしていただきます。
皆様は、十二単というとどのようなイメージをお持ちでしょうか。「華麗」、「典雅」、「豪華」、「絢爛」・・・。一般的には、このように、私たちの日常とはかけ離れたみやびな世界を思い浮かべる方が多いと思います。もちろん、そうした一面もありますが、実際の十二単は、「襲ね」という言葉に代表される色の組み合わせを見ても分かるように、実におだやかで、やさしいたたずまいを感じさせてくれます。そこには四季の豊かな自然にはぐくまれた、日本文化の原風景を見てとることができます。日本人の微妙な色彩感覚、また、微妙な思考バランスを考えるにあたり、十二単を宮廷装束としての捉え方とは別の視点で考えてみる意義は大きいのではないでしょうか。
大上段に構えて言えば、「十二単を通して日本文化の源流を探る」ということになりますが、そんなに堅苦しく考えないで、もっと素直に十二単を楽しんでみたいと思います。例えば、竹取物語のかぐや姫は、おなじみの絵本では、いつも十二単を着ていますが、竹取物語の書かれたとされる平安前期に、すでに十二単は存在したのでしょうか?あるいは、十二単の装飾具として知られる「檜扇」とよばれる扇子状のもの。あれはもともと何に用いられたものか?さらに、そもそも、どうしてあんなに衣を重ねて着なければならなかったのか。?そんな素朴な疑問がたくさんありますが、そのあたりを専門の先生にご説明いただこうと思います。
講師の仙石宗久先生は、十二単の着装法(衣紋)を今に伝える、衣紋道高倉流・有職文化研究所の会頭をつとめておいでになりますが、十二単の現代性、あるいは普遍性といった側面に、いち早く注目された方です。語り部として千年の時空を駆け巡り、皆様を平安の都にお連れしていただきます。また、平安人の心を今に伝えるものといえば、これも宮中に伝わる「雅楽」です。十二単同様、千年の長きにわたり不変の形をとどめている稀有な文化といえるのではないでしょうか。雅楽奏者の古城太郎氏、邦楽家の仙堂新太郎氏に、雅楽をはじめとする邦楽の調べを比較していただきながら、日本文化の特性にも迫ってみたいと思います。
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